川崎の皮膚科なら「川崎たにぐち皮膚科」JR「川崎駅」西口より徒歩約3分。保険診療主体で一般皮膚科から手術(ほくろやいぼ、粉瘤)、レーザー(あざやシミ)、紫外線治療(アトピー性皮膚炎、白斑、乾癬)、アレルギー検査(じんましん、花粉症)まで幅広い皮膚のお悩みに対応します。

赤ら顔(酒さ)

塗り薬、飲み薬だけでなくレーザー治療も行っていますのでしっかり治療できます

赤ら顔は皮膚の浅いところの毛細血管が拡張してしまい透けてみえることによって顔が赤くなっている状態です。酒さ(しゅさ)は赤ら顔になる皮膚の症状の一つで、両頬によく出て、全体的な赤み、赤いポツポツや網目状の細い血管が見えるようになり、さらに敏感肌の症状が出ます。赤みの治療は難しいと言われていますが、塗り薬とのみ薬、レーザーを使うことで症状をおさえることができます。
酒さの赤みやほてり感に悩む人は多く、精神的な負担が大きいです。当院では塗り薬や飲み薬に加えてレーザー治療が行えますのでご相談ください。

酒さ(赤ら顔)とは

酒さは、顔がほてったように赤く見える赤ら顔の原因として、代表的な皮膚の病気です。顔の表面の細かい血管が拡張し、その周りに炎症が起こることで赤ら顔になり、また毛穴の周りも炎症を起こすとにきびのような赤いポツポツができます。鼻や頬のあたりは、毛細血管が密集しているため、血管が浮き出て見えがちになります。皮膚が薄い方は少し血管が広がっただけでも、すぐに表面に透けて見えてしまうので、気温の変化などの影響を受けると赤くなりやすくなります。赤ら顔の部分は皮膚の水分が減少しており敏感肌にもなりますが、病気だとは思わず長い間悩んでいる方もいます。

酒さは赤みが中心のタイプと、ニキビのような赤いぶつぶつが現れるタイプに大きく分かれますが、両方が同時に出現することも多いです。ストレスがかかったたり、暖房で暖かい部屋に入ったたりした時などに発作的にほてりや赤みが強くなることもあります。
飲酒、紫外線、辛い食べ物、ストレス、運動、暑さなどで症状が悪化することが知られています。

酒さ(赤ら顔)の原因

酒さの原因としては遺伝的な背景(なりやすい体質)や、免疫の不調、血管の開き具合を調整する神経の問題や血管の構造的な問題、皮膚表面の細菌のバランスやデモデックスというニキビダニの関与が言われていますが、はっきりとしたことはわかっていません。
ステロイドの塗り薬を長期に使うことで酒さのような状態(酒さ様皮膚炎)が引き起こされることもあります。

酒さの増悪因子

  • 日光暴露
  • 精神的ストレス
  • 気温(暑いと悪くなりやすい)
  • 激しい運動
  • アルコールの摂取
  • 熱いお風呂
  • 刺激物の摂取(熱い食べ物や辛い食べ物)
  • スキンケア製品(洗顔、化粧水、クリームなど)の刺激

などが言われています。
酒さの方はこれらの増悪因子は避けるよう注意が必要です。

酒さ(赤ら顔)の治療

酒さの治療ではまず塗り薬と飲み薬に加えて、生活習慣の改善、日焼け止めや保湿剤といった市販薬を組み合わせて対処します。
酒さには、血管が開いて赤みが出る症状と、毛穴が炎症を起こしてポツポツになる症状の2つがあるので、それぞれに対して治療が必要になります。赤いブツブツの症状にはニキビの治療薬が有効ですが、赤みには塗り薬や飲み薬が効きにくく、Vビームによるレーザー治療が効果的です。抗菌薬の飲み薬であるビブラマイシンミノマイシンは毛穴の炎症を抑え、赤いポツポツを減らす効果があります。飲み薬を2〜3ヶ月ほど内服することで、ポツポツの多い酒さにはかなりの効果を期待できます。また、顕微鏡検査でニキビダニというダニが悪さしているとわかればイオウカンフルローションなどのニキビダニを治す薬を使います。

そのほか、自費にはなりますが海外で最もよく酒さに使われているぬり薬のロゼックスゲルアゼライン酸イベルメクチンクリームを処方しています。イベルメクチンクリームはニキビダニが原因となるような炎症の強いポツポツに効果があります。赤いポツポツがひくのと、赤み自体にも効果を期待できます。これらの外用薬は日本では保険適応外となりますが、外国のガイドラインでは第一選択、第二選択の塗り薬で、当院では積極的に治療に用いていますので他の病院で治療を行って効果が不十分であった場合でもこれらの塗り薬でお力になれるかもしれません。

酒さによる鼻や頬の赤みが目立つ赤ら顔や血管が拡張して網目状に表面に浮き出た毛細血管拡張は、血管の赤みに反応するレーザーが有効です。当院にはVビームIIというレーザーを備えています。月に1回から3ヶ月に1回ほど治療を行い、3~5回ほど行うと赤みや網目状の血管の開きが改善します。症状によっては一度の照射でかなりの効果が出ることもあります。
ステロイドの塗り薬が原因となっている酒さの状態では、ステロイドの塗り薬を止める必要があります。その際に一時的に悪化(リバウンド)が見られることがありますが、しっかり治療をしていくうちに改善していきますので、リバウンドしたからといってステロイドを再度塗ってしまわないように注意が必要です。

酒さ(赤ら顔)の症状がある場合の生活上の注意点

  • 血管が開いて顔に赤みが出てくる原因としては体質以外にも日光による皮膚へのダメージが大きく影響します。日焼け止めをしっかりぬることが大切です。
  • 酒さの患者さんの皮膚は水分量が少ないため刺激を受けやすく顔がピリピリすることが多いので、普段のケアとして保湿剤もまめに塗りましょう。
  • スキンケア製品は刺激で悪くなりやすいので、刺激感を感じない製品を使用するようにしましょう。
  • 精神的ストレスも酒さ悪化の原因となるので、ストレスはためないようにしましょう。
  • 洗顔についても刺激にならないよう強く擦らない、洗顔後はタオルを当てるようにして水分を拭き取るようにするなどの注意が必要です。
  • 辛い食べ物、精神的ストレスを避けることが、酒さ対策として有効です。

酒さ(赤ら顔)の症状

紅斑・血管拡張型(第I度 紅斑性酒さ)

顔が一時的に赤くなったり、持続的に赤みがでたり、毛細血管の拡張が目立つ状態です。

丘疹・膿疱型(第II度 酒さ性痤瘡)

酒さの症状のうち、ぶつぶつ(丘疹)が見られたり、膿を持ったぶつぶつ(膿疱)が目立つ状態です。ニキビと違って毛穴に一致しない丘疹や膿疱が見られたりもします。ニキビと違って毛穴の詰まり(面ぽう)は見られません。

腫瘤型(第III度 鼻瘤)

鼻によく見られる、皮膚が厚くなり皮膚がボコボコと凹凸が目立つ状態になります。
その他に眼型もあります。

眼型

涙目のような結膜充血、眼球の異物感、熱感、痒み、乾燥、羞明感(眩しい感じ)などが症状としてみられます。

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