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当院の日帰り粉瘤手術とは
当院の日帰り粉瘤手術は以下のようなメリットがあります。
● 保険適用内で手術ができます
当院の粉瘤日帰り手術は、すべて健康保険適用内で行えます。
手術費用が心配な方も安心して治療が受けられます。
● 痛みに配慮しています
手術前には局所麻酔薬を注射します。注射時には小さな痛みを感じることがありますが、麻酔薬の効き目があらわれた後に手術を行ないますので、手術時の痛みはありません。
また手術後に麻酔が切れたときには痛みが出ることがありますが、事前に痛み止めを処方しています。
● 傷跡が目立ちにくい「くり抜き法」を採用しています
パンチのような型抜きを使って粉瘤を摘出する「くり抜き法」を採用しています。
メスを使った手術に比べて、術後の傷跡が目立ちにくくなります。
(※施術場所や粉瘤の状態等によっては「くり抜き法」が使えない場合もあります)
● 基本的に短時間の手術です
患部の症状や大きさなどにもよりますが、おおよそ10~15分という短時間で手術が終了します。お体に負担の少ない手術です。
● お仕事帰りや休日でも通いやすい
当院は平日19:00まで、土曜日も診療しているためお仕事帰りの方でも気軽にご利用できます。川崎駅西口より徒歩3分の立地にあるため、手術後に抜糸・消毒・経過観察のために必要な通院も通いやすい環境です。
粉瘤(ふんりゅう)、アテローマ、アテロームとは
皮膚の下に毛穴の袋ができ、中に角質が溜まってできるものです。皮膚の下からドーム状に盛り上がったできもので、真ん中に毛穴が見え、できものを押すと中の角質が出てくることもあります。大きなニキビのようなもので、でき始めは小さいできものですが、時間とともに大きくなり時には10cm以上の大きさにもなります。体中どこにでもできます。ニキビが腫れるのと同じように、時に炎症を起こして腫れることがあります。
角質が溜まったものということで、不潔にしているとできるものと思われがちですが、心配する必要はありません。清潔にしていても粉瘤はできますし、原因ははっきりわかっておらず体質によるところが大きいです。
一般的には毛穴の上の部分(毛包漏斗部)の皮膚が中に入り込み、皮膚の下に袋を作ってできますが、毛穴とは関係なく傷口から皮膚が中に入って袋状になってできる場合もあります。
ピアス跡やニキビ跡にできたりもします。毛穴のない掌や足の裏にも出来ることがありますが、これは皮膚の傷から中に皮膚の成分が入ってしまうことできるタイプの粉瘤で、ヒトパピローマウイルスが関係していることが知られています。
粉瘤の見た目について
実際に作られた粉瘤は、画像のような見た目をしています。皮膚の表面に盛り上がりが見られるのが特徴的です。画像の状態でなにもせずにそのまま放置しておくと、症状が進行することによって炎症が起こったり膿がたまったりするかもしれません。
粉瘤は基本的に時間とともにどんどん大きくなっていくため、治療が遅くなるとメスを使った手術が必要になることもあります。目立つ傷跡を残さないためにも、粉瘤を見つけたときには、なるべく小さなうちに速やかに治療を行なう方がよいでしょう。
一見しただけでは黒ニキビのように見えるかもしれませんが、これも粉瘤の一種です。中心部には、もともとの皮膚に存在する毛穴の開口部が穴となって見えています。毛穴の開口部付近にある皮脂が、空気の酸化を受けることにより作られた特徴的な黒い色が確認できます。粉瘤には色々な形があります。穴は開いていても黒色ではない、穴がないがふくらみがあるなどさまざまな見た目があります。気になるできものを見つけたときにはお早めにご相談ください。
粉瘤の特徴
粉瘤には、以下のような特徴があります。
- 放置していても自然には治らない
- はじめは小さかったのに、どんどんサイズが大きくなっていく
- ドーム状にふくらんだしこりがある
- 炎症によって痛み、腫れ、赤みが出ている
- 患部を押したときには、ドロドロとした嫌な臭いの液体が出てくる
このようなできものを見つけたときには、粉瘤の可能性があります。症状が悪化する前に、お早めに当院までご相談ください。
当院では、粉瘤以外にも様々な種類のできものについて治療をしています。粉瘤かどうか判断できないときや、気になるできものがあるときにも当院までご連絡ください。
粉瘤の予防
粉瘤は老若男女問わず、全身どこにでも生じる可能性があります。多くの場合は原因は不明で、基本的に予防法はないので、できてしまったら小さいうちに治すのが一番です。
粉瘤は背中・首・顔面などに作られやすい傾向があります。自分では見えない位置に粉瘤ができていないかを確認するためには、実際に鏡で見たり触って確かめたりするとよいでしょう。触ってわかるようなしこりに気がついたときにはお早めにご相談ください。
粉瘤の治療
粉瘤はできものですので、治療はできものを芯から取り除くことです。
自然治癒しないこと(塗り薬や飲み薬で消えないこと)、徐々に大きくなってしまうこと、感染すると腫れて嫌な思いをすることを踏まえてなるべく小さいうちに手術で取り除くことが大切です。
細菌がついて腫れてしまった粉瘤に対しては抗菌薬の内服も行いますが、膿が溜まった時には、局所麻酔をした上で切開して中の膿を出す必要があります。
当院での治療方針は以下のようになります。なるべく痛みが少なく、傷あとが残らないように心掛けています。
切除方法
- くり抜き法
- メスを使った切除縫縮
腫れてしまって膿が溜まってしまった時の処置
- 皮膚切開
くり抜き法
局所麻酔後に嚢腫頂点のへそ(黒い点のあるところ)を含むように3~6mmのトレパンという型抜きを使って皮膚に丸い穴を開け、その穴から袋と内容物を摘出します。
周りの皮膚と癒着がなく、小さな穴から全て摘出できる程度の大きさの粉瘤に行います。
傷あとが小さくて済むので顔面などはいい適応です。
手順
1.局所麻酔後、パンチで粉瘤のヘソをくり抜き、内側から袋と内容物を取っていきます。
2.袋を取り除いた後は状態により穴をあけたまま軟膏処置とするか、縫合するかを判断します。
メスを使った切除縫縮
粉瘤に対する標準的な治療法です。局所麻酔をした後に、真ん中の毛穴を含んだ皮膚を紡錘形に切り取り、粉瘤の壁に沿って摘出する方法です。止血後、傷を縫合します。
なるべく傷あとを残さないように切開線は小さくしていますが、それでも大きさにもよって粉瘤の大きさと同じ長さの線の傷跡が残ります。
ある程度大きい粉瘤や炎症を起こして袋が皮膚とくっついてしまっている場合の切除はこちらの方法で行います。
1.局所麻酔後、メスで皮膚を葉っぱ型に切除して中の袋を外側から切除します。
2.切除縫縮の場合は傷口を縫合します。
いずれの方法でも手術前には感染症などの血液検査をする必要があります。
また通常、1週間後に抜糸・傷の診察、2週間後に組織検査の結果を聞くために来院していただく必要があります。
また、手術当日はシャワー、飲酒、運動は控えていただきますが、飲食は可能です。
翌日からは自宅処置でシャワーで患部を泡でよく洗ってその後処方した軟膏を塗って、ガーゼで保護していただきます。傷口は抜糸までは湯船につけないようにしてください。
粉瘤が腫れてしまった場合の対処(炎症性粉瘤、炎症性アテローム)
粉瘤が化膿して腫れてしまった場合はまずは抗菌薬の飲み薬で炎症を抑えることになります。ですが、触ってぶよぶよするような状態では膿が溜まっている状態ですので、炎症を沈めるためには膿を出す必要があります(切開をする必要があります)。
当院では診察にて切開が必要と判断した方には当日に切開処置を行なっております。
注射で局所麻酔をした後、膿が溜まっている部分の皮膚を切開して開放し、膿を出します。
切開した部分は膿がたまらないように縫わずに開けたままですが、処置を行なっていただき2週間から3週間程度でふさがります。翌日に創部の確認、1週間後に創部の処置にご来院いただきます。
炎症性粉瘤に対する切開はあくまで腫れて膿が溜まってしまった時の応急処置になるので、粉瘤の袋が残っていることがあります。粉瘤の袋と皮膚が炎症によってくっついてしまうためです。その際は傷が塞がった後、3ヶ月ほど期間を置いて芯が残っていることを確認して改めて手術で袋ごと取り除きます。
炎症が起こってからの治療は、腫れや膿の影響によって時間がかかります。粉瘤のようなしこりを見つけたときには、まだ小さく炎症が起こっていないうちに、早めに受診することをおすすめします。
粉瘤手術による合併症とは
粉瘤手術には、下記のような合併症が見られる可能性があります。
- 局所麻酔薬に対するアレルギー反応
- 出血
- 感染
- 再発
上記のような症状が見られたときや、術後の経過で気になることや不安な点があるときには、お気軽にご相談ください。
診察をご希望の方
粉瘤の切除をご希望の方、粉瘤が炎症を起こしてお困りの方はまず診察をお受けください。
手術に関してはご説明を行ったのちに時間予約にて手術を行なっています。炎症性粉瘤にて切開処置が必要な場合は出来る限り当日に処置を行なっております。
費用について
粉瘤は保険適応で手術で取ることができます。保険で費用は定まっています。
部位や大きさによって費用は異なりますが、検査代など含め3割負担で一般的には約10,000円から15,000円くらいです。皮膚切開は3割負担で約2,200円から2,800円です。