血管腫(けっかんしゅ、赤あざ)とは
血管が増えて赤い盛り上がったできものになったり、血管が拡張して赤あざになったものを血管腫と呼びます。一般的には、このあざは血管が広がるなどして生じるものであり、部位を選ばずに発生し、大きさもさまざまです。
血管腫には後天性のもの、先天性のもの、両方が存在します。 子どもでは生まれつきの赤あざの単純性血管腫や、生まれた後から現れて短期間で急速に大きくなるいちご状血管腫が多いですが、年齢とともに赤い点として出てくるさくらんぼ血管腫や、赤い小さい点を中心にくもの足のように放射状に血管が伸びるくも状血管腫、唇にできる青黒い盛り上がりの静脈湖などが大人では見られます。いずれの血管腫も良性です。
血管腫(けっかんしゅ、赤あざ)の症状
血管腫の症状は大きく分けて2通りで、「いちご状血管腫(乳児血管腫)」と「単純性血管腫」があります。
・いちご状血管腫(乳児血管腫)
乳児血管腫とも呼ばれ、名前からも分かる通り、乳児によく見られるもので、一年ほどかけて大きくなります。
ただしこちらの場合は、いったん大きくなった後に児童期にかけて自然消褪していきます。
・単純性血管腫
基本的には自然消失せず、大きくなったり茶褐色に変化したりしていきながら、皮膚にとどまります。自然消失することが難しい単純性血管腫は元より、自然消失の可能性が高いいちご状血管腫においても、レーザー治療は有用です。
単純性血管腫の場合はレーザーによって赤みを改善できますし、いちご状血管腫においてもレーザーを使うことで血管腫の増大を抑えて、盛り上がった血管腫によって引き伸ばされた皮膚が血管腫が消失した後に残す皮膚のたるみ・萎縮を予防することができるからです。