帯状疱疹とは
水ぼうそうと同じ水痘帯状疱疹ウイルスが悪さをしたものですが、水ぼうそうに一度かかったことがある人がなる病気です。
水痘帯状疱疹ウイルスは水ぼうそうにかかった後、神経のなかに潜伏して体の中に住み続けます。
過労、ストレス、疲労、老化、病気などで免疫力が落ちると、免疫で抑えられていたウイルスが増えて神経に沿って広がり、皮膚に顔を出して帯状疱疹を発症します。体調の崩しやすい季節の変わり目に多いです。
症状の出始めはウイルスが神経を荒らしながら広がるため、神経にそって体の片側にピリピリする痛みや違和感が起こります。その後、痛みのある場所の皮膚が赤くなり、水ぶくれになり、膿みっぽくなった後にかさぶたになります。
治療が遅れると、神経が受けたダメージが大きくなり、帯状疱疹が治った後も神経痛を残してしまう場合があるので、早めの治療が必要です。
帯状疱疹の治療
治療の基本は抗ウイルス薬の飲み薬です。ウイルスを減らすのではなく増殖を抑える薬で、ウイルス量が減少に転じて効果を実感するまでに2、3日時間がかかる場合がありますが、抗ウイルス薬は飲み始めから効果を発揮していますのでご安心ください。症状が強い場合は入院して点滴する必要があります。神経痛が癖にならないよう鎮痛薬の飲み薬を飲み、傷に対しては塗り薬を使います。
水ぼうそうのウイルスが血中を巡る水ぼうそうと違って帯状疱疹は神経の分布に限局していて、空気感染はしないので、会社や学校を休む必要はありません。帯状疱疹が重症になるとウイルスが血の中を巡って水ぼうそうと同じ症状になることもあります。
帯状疱疹の場合は水ぶくれの中に水ぼうそうのウイルスがいて、触ると感染してしまいますので、水ぼうそうにかかったことがない人は接触を避けてください。水ぼうそうの潜伏期間は約2週間ですので、水ぼうそうにかかったことのないお子さんが身近にいる場合、帯状疱疹がでて2週間後にお子さんにプツプツが出た場合は水ぼうそうを疑って受診する必要があります。また、疲れているときにかかりやすいと言われているので十分な休息も必要です。