マラセチア毛包炎(もうほうえん)とは
マラセチアは常在菌のカビで、体の表面には誰にでもマラセチアがいます。マラセチア毛包炎は、マラセチアが汗や夏の湿気で増殖して毛穴で炎症を起こしてしまうことでできるニキビです。マラセチアは茶色や白の斑点となる癜風の原因にもなりますが、同じ癜風でも悪さの仕方が違うために症状が異なります。
マラセチア毛包炎ではニキビと同様に毛穴に一致して赤いポツポツができますが、一つ一つのポツポツが比較的均一なことや表面に光沢があることが、普通のニキビとの違っています。ただ、普通のニキビと似ているため、判別が難しい時もあります。マラセチア毛包炎は皮脂の分泌の多い胸や背中でより多く見られるのが特徴です。
マラセチア毛包炎の診断と治療
汗をかきやすかったり、湿度が高い時期にできやすく、胸や背中といった特徴的な場所にポツポツが出ているということがマラセチア毛包炎を疑うきっかけになります。顔にポツポツがなく、体だけにポツポツが目立つ場合にはマラセチア毛包炎を疑う必要があります。また、ステロイドの塗り薬の副作用でマラセチア毛包炎ができてしまうこともあります。
治療はマラセチアに効く塗り薬を使います。症状が強い場合には飲み薬を使うこともあります。
通常のニキビに使う抗菌薬の塗り薬や飲み薬が効かない場合には、ポツポツが出ている場所に限らず、マラセチア毛包炎を疑う必要がありますので注意が必要です。