目次
当院では日帰り手術を行っています。
以下のような症状のある方はご相談ください。
できものを取りたい
- ・顔や体にホクロやイボがあるのに気付いた
- ・前からあったできものが最近大きくなった、擦れて血が出て困る
- ・皮膚にコブのようなものができてきて気になる
- ・粉瘤を取りたい
腫れて痛みがある
まずは表面のできものであれば拡大鏡(ダーモスコープ)を使って診断をつけます。コブのようなできものの場合は触診をして、皮膚のどこの深さにできているできものかを判断します。そして、症状にあわせてなるべくキズが小さく残らないような手術の方法を選択します。
一部のできものを除いて保険診療で行えますし、切除したものは顕微鏡検査で診断をつけられます。
当院の日帰り手術
当院で行う手術の方法は主に3つあります。
- ・ラジオ波メス
- ・くり抜き法
- ・メスを用いた切除縫縮
その他に以下の手術も行っています。
日帰り手術の種類
手術前には麻酔の局所注射をして、痛みを感じないようにしてから手術を行います。
ラジオ波メス
ラジオ波メスは高周波を用いた器械で、組織を切る効果と止血効果があり、さらには周囲へのダメージも最小限に抑えながらできものを削っていくことができるため、皮膚の表面のできものの切除に用います。
顔の小さいホクロや脂漏性角化症(加齢性のイボ)の治療で使用します(基本的に保険適応外となります)。
ホクロの場合
お顔にある小さいホクロ(おおよそ3-4mm以下)はラジオ波メスで細胞が増えている部分を削って除去する方法が可能です。お顔でも大きなホクロであったり、体にあるホクロはラジオ波メスですと術後に瘢痕(傷痕)になるリスクが高いため手術による切除を行うことをお勧めしています。
加齢性のシミ・イボの場合
細胞が平坦なまま増えているシミの状態(盛り上がりがない状態)であればQスイッチレーザーで治療ができますが、皮膚が分厚くなっている加齢性のイボの状態ではそれだけでは効果が不十分となります。盛り上がりがある部分については、ラジオ波メスで物理的に削って治療ができます。
ラジオ波メスの治療のメリットは一回の治療で取れること、イボの部分だけを最小限でとるので周囲に炎症がおきにくい(=炎症後色素沈着が少ない)という点です。加齢性のイボはできものが深くないので術後に瘢痕となるリスクは低く、比較的大きなものでもラジオ波メスで治療可能です。
ラジオ波メスでの日帰り手術後
術後は抗菌薬の塗り薬とテープを貼ります。治療当日からテープの上から洗顔や化粧も可能です。患部は浅い傷になりますが、1週間から10日程度で治ります。それまでは塗り薬、テープ保護を継続していただきます。傷が治った患部の皮膚はピンクの弱い皮膚ですので、日焼け止めで保護することが大切です。
患部は日焼けしやすい状態になり、紫外線にあたると日焼けのように茶色く目立つことがありますが、その場合は日焼けと同様に時間をかけて薄くなっていきます。
病変が深い場合には、完全に取ろうとするとへこみができる場合があるため、深さを調節しながら治療します。
実際の手順
1. 注射で局所麻酔を行った後、ラジオ波メスで病変を削り取ります。
2. 術後はマイクロポアテープを貼っていただき、軟膏処置を行うことで2週間程度で傷が塞がります。
くり抜き法
直径1mm~6mmの円形の型抜きで皮膚をくり抜くトレパンを使って皮膚のできものを取ります。小さな穴をあけるだけですので、キズを最小限におさえることができる方法です。術後の整容面を考えて傷の皮膚縫合を行わない場合もあります。当院では粉瘤をはじめとした良性のできものにはくり抜き法やトレパンを用いたキズを小さくする手術法を積極的に用いるようにしています。
実際の手順
1. 注射での局所麻酔後、型抜きで穴をあけそこから病変を摘出します。
1-1.粉瘤の場合
1-2.ホクロなどのできものの場合
2. 摘出した後、病変の具合により傷をそのまま軟膏処置で治したり、縫合を行うかどうかを判断します(ほとんどの場合縫合を行います)。縫合した場合は1週間後に抜糸となります。
メスによる切除縫縮
できものをとる一般的な方法です。できものを含んで紡錘形(葉っぱの形)に皮膚を切除した後に傷を糸で縫って閉じますので、傷は1本の線になります。
傷はしばらくは線状の赤みがありますが、半年ほどすると白い線になっていきます。傷口が痕になりにくいように術後3ヶ月はテープで傷を保護することをお勧めしています。
ラジオ波メスでは痕が目立ってしまう場合や、くりぬき法では切除できないほど大きなできものの場合、できものが炎症を起こして周囲にしっかりくっついている場合などは切除縫縮で手術をします。
実際の手順
1. 注射にて局所麻酔を行ったあと、病変を含んで紡錘形(葉っぱの形)に皮膚を切開し、その部分から病変を摘出します。(イメージは粉瘤ですが、表面的なものでも大きなものは切除縫縮で行います)
2. 切除した部分を縫合します。縫合は線になり、1週間後に抜糸を行います。
陥入爪手術
足の親指に多いですが、深爪をきっかけに爪が皮膚に食い込んでしまう陥入爪に対する治療です。まずは指の根本に麻酔を行い、指の先まで麻酔が効くのをお待ちいただきます。
麻酔が効いたところで食い込んでいる部分の爪を短冊状に切除し、爪の生えてくる部分(爪の根本の部分)を焼灼することで、食い込んでいる部分の爪を生えないようにして、今後爪が食い込んで困らないようにする処置です。爪を除去した部分は傷を治す処置を行い、3週間程度で傷が埋まります。
食い込みが解除されるので術後から痛みが軽減します。陥入爪手術施行当日はシャワー、飲酒、運動は控えていただきますが、翌日からシャワーで創部を洗っていただきます。創部が治るまでは湯船に入ることは控えてください。術後はガーゼで厚く保護するため、帰りは靴が履けませんので注意が必要です。ご希望の方は指先のあいたサンダルを持ってご来院ください。
炎症性粉瘤に対する切開処置
粉瘤が腫れてしまうと時に膿瘍(膿の溜まり)ができてしまうことがあります。触ってぶよぶよするような状態では膿が溜まっている状態ですので、炎症を沈めるためには膿を出す必要があります。当院では診察にて切開が必要と判断した方には当日切開処置を行なっております。注射で局所麻酔をした後、膿が溜まっている部分の皮膚を切開して開放し、膿を出します。切開した部分は膿がたまらないように縫わずに開けたままですが、処置を行なっていただき2週間から3週間程度でふさがります。切開排膿処置はあくまで膿を出すための応急処置で、粉瘤の袋が炎症で皮膚に埋れて残っている場合は3ヶ月後以降を目安に根治的な手術となります。
※手術、ラジオ波での治療をご希望の方はまず診察をお受けください。その後、WEB受付にて時間予約をお取りいただいて治療を行います。
※粉瘤が腫れて切開が必要の方、陥入爪で陥入爪手術が必要な方で炎症が強い方は出来る限り当日に対応をしておりますので診察をお受けください。
日帰り手術の診察の流れ
1.問診票の記入
適切な治療を提供するため、問診票のご記入をお願いしています。
できものに気付いた時期やできもののある場所をご記入ください。粉瘤などで炎症を起こしたことがあればその旨ご記載ください。また、以前に治療したものが再発したという方はいつごろどのような治療を行ったかを覚えている範囲で結構ですので記載してください。また、特に血液サラサラの薬など飲んでいる薬がある方、持病やアレルギーがある場合はご記入をお願いします。
2.診察
ご記入いただいた問診票をもとに、診察します。
できものの術前診断をつけ、場所や大きさ、診断によってどのような取り方が適切かを判断します。
3.手術
処置室にお呼びします。ベッドに横になっていただき、切除部位の周りを整えた後、注射による局所麻酔を行います。その後、ラジオ波メス、くり抜き法、メスによる切除縫縮でできものを切除します。手術が終わりましたら、傷を覆って終了です。
4.術後処置の説明
術後の傷の扱いについて説明いたします。
術後の傷の処置は傷を綺麗に治すためにとても大切ですので、処置を毎日行うようお願いします。
5.抜糸、傷の診察
1週間後に抜糸、傷の診察のために来院をしていただきます。傷の状態によって適切な処置を提案します。
その後は経過によって傷の診察を行っていきます。
日帰り手術の費用について
保険診療の場合
陥入爪の手術 | 約4,600円 | 切開排膿処置 | 約1,800円 |
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できものの手術 | 約10,000円~20,000円 |
自費診療の場合
ほくろ、いぼ除去(ラジオ波治療自費の場合) | 3mmまで | 10,780円 |
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6mmまで | 16,280円 |
10mmまで | 21,780円 |
10mm以上は5mmごとに11,000円追加。 治療が複数の場合は、大きさの合算で料金計算します(複数箇所を同時治療が可能です)。 例えば、2mmと3mmと4mmのものを合わせて治療した場合、9mmで21,780円になります。 |
診察をご希望の方
当院で日帰り手術をご希望の場合は一度診察を行ってから時間予約となります。
まず当日順番にて診察をお受けください。
必要な場合は出来る限り当日に処置を行なっております。