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太田母斑(青あざ、後天性真皮メラノサイトーシス:ADM)とは
太田母斑、後天性真皮メラノサイトーシスは共に皮膚の真皮の部分にメラニン色素を持った細胞が増えていることで起こる状態です。
表皮にメラニンを持った細胞が増えている状態はいわゆる“シミ”ですが、太田母斑や後天性真皮メラノサイトーシスはいわゆる“青あざ”の状態で“シミ”とは別の状態です。
シミとの区別が難しいところですが、表皮にメラニン色素がある“シミ”は黒っぽかったり茶色に見えますが、真皮にメラニン色素がある太田母斑や後天性真皮メラノサイトーシスは青っぽく見えたり灰色っぽくみえること、その他に分布や形が特徴的なことから診断をつけます。
いわゆる“シミ”のレーザー治療は自費診療となりますが“青あざ”の治療の場合は保険診療でのレーザー治療が可能です。
ご自身での診断は難しいですので、相談いただければ状態をご説明いたします。
太田母斑(青あざ)の特徴
顔の片側で額ないしは頬に分布することが多い。女性に多い。発症は生まれつきと思春期前後に発症することが多いが、生まれつき見られることが多い。
後天性真皮メラノサイトーシス:ADMの特徴
頬骨部・こめかみ部・鼻根部・鼻翼部・眼瞼部・前額部に両側性にやや灰色がかった褐色の色素斑が見られることが特徴。10代後半から発症することが多い。
太田母斑(青あざ)のレーザー治療
真皮の深いところにメラニン色素をもった細胞がしっかりと増えている状態ですので、表皮にしか作用しない美白の塗り薬やメラニンを狙ってピンポイントで高い出力が出せない光治療では効果が乏しいです。
皮膚の深い真皮の部分に潜むメラニン色素を持った細胞をしっかり除去するには高出力のスポットのレーザーで治療を行います。
当院ではQスイッチアレキサンドライトレーザーを照射することで治療が可能です。保険適応で3ヶ月以上間隔をあけて5回以上の照射が必要となりますが、徐々に薄くなっていきます。照射後はかさぶたなどができる場合がありますが、その場合は1〜2週間程度で瘡蓋がはがれます。照射後1週間で経過観察の診察にご来院いただきます。
※治療をご希望の場合は一度診察を行ってからの照射予約となりますので、まず一度診察にご受診ください。
料金について(保険診療で3割負担の場合)
Qスイッチアレキサンドライトレーザーの治療費は、照射面積で料金が変わります。
4cm²以下 | 約6,000円 |
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4~16cm² | 約7,100円 |
16~64cm² | 約8,700円 |
64cm²以上 | 約12,000円 |