プラセンタとは
当院ではプラセンタ治療として株式会社日本生物製剤のラエンネック(1974年販売開始)の注射治療を行っております。慢性肝疾患における肝機能の改善に保険適応がありますが、その他の目的には国内未承認なため自費診療として治療提供しております。
プラセンタとは胎盤のことで、元々はお腹の中で赤ちゃんの生命を維持する働きを担っています。ですので、アミノ酸、 コラーゲン、ヒアルロン酸、ミネラルなどの栄養素をたくさん含んでいます。この胎盤の抽出成分を点滴・注射すると全身の細胞が活性化し、皮膚だけでなく全身に改善効果が期待できます。
プラセンタはもともと肝炎などの病気の治療薬として使われていましたが、 その方々の肌がキレイになったり、シミが薄くなったということから美容効果を期待して使われるようになりました。美白、保湿、新陳代謝の促進、コラーゲン産生促進、血行促進、抗アレルギー、抗酸化作用、免疫の活性化など様々な作用を持つのが特徴です。皮膚科領域ですと皮膚に潤いとハリを与えたり、花粉症などのアレルギー反応を抑えるなどいろいろなトラブルを軽減する効果があります。最初の1ヶ月は週に2、3回ほど頻繁に注射をして導入をスムーズにして、2ヶ月目からは1〜2週に1回と間隔を伸ばしていただいて維持をしていただくのが良いかと思います。即効性を感じられる方も多いですが、まずは3ヶ月しっかり続けるのが重要です。化粧のノリがよくなった、なんとなく体調が良い、寝つきがよくなった、イライラしなくなった、花粉症が軽くなった、髪の毛にツヤが出た、かすみ目がよくなった、お酒を飲む前に注射すると二日酔いしにくい、などいろいろな効果を実感されています。
下記の症状が気になる方におすすめです
- ●くすみ、シミ、肝斑
- ●ニキビ
- ●乾燥肌、肌荒れ
- ●倦怠感
- ●生理痛、生理不順
- ●更年期障害によるのぼせ、発汗、めまい、肩こり、頭痛、不眠などの症状
- ●腰痛、肩こり
- ●花粉症などのアレルギー症状
- ●老化予防
- ●冷え性
- ●便秘
ラエンネックの主な副作用
注射部位の痛み、過敏症、注射部位の硬結、頭痛、肝機能障害が報告されています。ラエンネックの投与を受けてこのような症状が出た場合はご相談下さい。
未承認機器・医薬品に関する注意事項についての記載
- 医薬品医療機器等法上の承認:未承認(当院でプラセンタ治療に使用しているラエンネックは、厚生労働省で医薬品として認可されています。ただ、保険適応として認められているのは慢性肝疾患における肝機能の改善で、美容を目的とした治療は自由診療となりますのでご注意ください)
- 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等の有無:有
特定生物由来製品に該当しますので、製造番号又は製造記号(ロット番号)、使用年月日、使用した患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存することが義務付けられています。 - 諸外国における安全性等に係る情報に関して:
プラセンタの安全性の確認について
ラエンネックを含め、ヒトの胎盤をもとにした医薬品によって、感染症がおこった報告は国内・海外ともにありません。しかし変異型クロイツフェルトヤコブ病等の感染のリスクを完全には否定することは現在のところ困難です。このことから、ラエンネックを使用した方は、献血ができなくなりますのでご注意ください。また、ラエンネックは安全性を担保するため、以下の方法で安全性を担保しています。- 提供者の海外渡航歴、細菌やウイルスなどの感染症のスクリーニングの実施
- B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス及びヒト免疫不全ウイルスの検査を通過した原材料を使用
- 3種類の異なる工程で滅菌処理
- 最終製品がB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス、パルボウイルスB19ウイルスの検査で陰性であることを確認した上で製品として出荷