ハイドロキノン
ハイドロキノンは美白効果がある代表的な塗り薬で、皮膚の黒い色の原因となるメラニンを作る酵素の一つのチロシナーゼの働きを抑えることで美白効果を発揮する薬です。肝斑、そばかす、炎症後色素沈着(ニキビ跡)、くすみといった皮膚の表面にメラニンが増えてできるシミに有効です。1日1回塗布していただきますが、一般的にメラニンが産生されてから排出までの期間は2、3ヶ月と言われていますので、最低3ヶ月ほど使っていただきます。刺激で赤くなる時がありますが、その他に目立った副作用はありません。
皮膚の深いところ(真皮)にメラニンが溜まっている場合には薬が届かないので効果がありませんが、それ以外のシミには効果があります。ハイドロキノン単独でも効果はありますが、メラニンを外に排出して美白効果を発揮する塗り薬のレチノイン酸と一緒に使うことで、美白効果をさらに得ることができます。レーザーでシミ治療をする場合にも、レーザーでメラニンを壊して、レチノイン酸でメラニンの排出を促進、ハイドロキノンでメラニンの産生を抑える、といろいろな方向からメラニンに対処すると効果的です。