もともと小さかったはずのほくろが、いつの間にか大きくなっていたことはありませんか。
ほくろが大きくなるのには、いくつかの原因があります。
ここでは、ほくろが大きくなる原因と、除去した方がよい危ないほくろについて紹介します。
ほくろができる原因
ほくろとは、母斑細胞という黒色メラニン色素を作り出す細胞が増えてしまって、細胞の集団となったできものです。
ほくろには、生まれたときからあるほくろと、年を重ねるにつれて作られるほくろがあります。
生まれつきあるほくろで、大人になったときに20cm以上の大きさになるものは「巨大先天性色素性母斑」と呼ばれ、将来的に悪性黒色腫(皮膚がん)になる可能性があります。
年を重ねるにつれて作られるタイプのほくろは、さまざまな理由で大きく盛り上がるかもしれません。
ほくろが大きくなる原因はさまざま
ここでは、ほくろが大きくなる代表的な原因について紹介します。
紫外線
紫外線を浴びた肌は、肌内部にある細胞を守るために、黒色メラニン色素を作り出します。
しかし、紫外線を過度に浴びてしまうと、黒色メラニン色素の産生が活発になり、メラノサイトが過度に活性化されてしまいます。
メラニン色素は、肌の新陳代謝によって自然に排出されますが、過度に作られたときには排出が間に合わずに肌に留まった結果、ほくろが大きくなってしまうかもしれません。
外部の刺激
下着や衣服による圧迫や締め付けは、肌にとって大きな負担となりがちです。
とくに太ももやワキなどやわらかい肌状態の部分に負担がかかったときには、外部の刺激を受けやすくなり、メラニン色素が生成されやすくなります。
また圧迫や締め付けによって血流が悪くなると、それだけ肌の新陳代謝が低下してしまい、メラニン色素の排出が遅くなってしまうのです。
生活習慣の乱れ
偏った食生活や慢性的な睡眠不足、過度なストレスなど生活習慣が乱れているときには、ホルモンバランスが崩れやすくなり、肌の新陳代謝が低下してメラニン色素の排出も滞りやすくなります。
取ったほうがいいほくろとは?
ここでは、除去した方がよいほくろについて代表的なものを紹介します。
生活上の悩みがあるとき
ほくろが大きくなって盛り上がったようなときには、生活上の悩みを抱えることがあります。
たとえば「衣服がほくろにひっかかる」、「爪がほくろにあたって痛い」など生活上の悩みがあるときには、ほくろを除去した方がよいかもしれません。
生まれつきのほくろが大きくなってきたとき
生まれつきあるほくろが大きくなってきたときには「巨大先天性色素性母斑」の可能性があります。
将来的に悪性黒色腫(皮膚がん)になるリスクがあるため、早めの除去をオススメします。
悪性の可能性が高いとき
一般的なほくろは良性ですが、ほくろに似た見た目をしている悪性のできものの可能性があるときには、早期発見・早期治療が有用です。
ほくろに似た皮膚がん
ほくろに見えても、悪性の皮膚がんかもしれません。
ここではほくろに似た皮膚がんである「悪性黒色腫」と「基底細胞癌」の特徴について紹介します。
<悪性黒色腫>
症状が進行すると、全身に転移する可能性がある悪性のがんです。
手足にできることが多く、急にできたほくろや、大きくなってきたほくろには注意が必要です。
悪性黒色腫には次のような特徴があります。
- 左右非対称でいびつな形
- 周囲との境界がぼやけている
- 黒以外にさまざまな色が混ざっている
- 直径が6mm以上
- 表面が盛り上がっている
とくに1~2年以内に形や大きさ、色合いなどに変化があるときには、詳しい検査を受けるとよいでしょう。
<基底細胞癌>
症状が進行すると、皮膚の奥にまで侵入して筋肉や骨などの組織を破壊します。
高齢者によくみられる疾患で、転移はまれです。
紫外線が原因と考えられており、頭や顔、腕や足などによくできます。
基底細胞癌には次のような特徴があります。
- 中心部がへこんでいる
- 出血している
- シミのように広がっている
- 硬く盛り上がっている
これらの皮膚がんは、一般人が見分けるのは難しく、医師による専門的な診断が必要です。
当院では、肉眼で判別しにくいできものについては、拡大鏡の検査や病理検査をしており、ほくろに似た皮膚がんについても発見できます。
またほくろに見えるできものについて、症状に合わせた複数の治療法により除去しています。
さらに詳しく知りたい方は、「ほくろ除去手術」のページをご覧ください。
川崎の皮膚科なら「川崎たにぐち皮膚科」
当院では複数の治療方法により、日帰りで受けられるほくろ手術を実施しています。
いつの間にか大きくなったほくろなど、ほくろに関するお悩みがあるときには、いつでもご相談ください。
はじめての方は、まずはWeb受付から診察予約をお願いいたします。