「肌の赤みが消えない」「ニキビのようなポツポツを治したい」というお悩みはありませんか。

酒さと似ている疾患として、酒さ様皮膚炎があります。

酒さ様皮膚炎は酒さのように肌に赤みやニキビのような丘疹などがみられますが、酒さとは原因などが異なります。

今回は、酒さ様皮膚炎の症状や原因、治療法などをご説明します。

酒さ様皮膚炎とは

酒さ様皮膚炎とは、ステロイド外用薬を長期間にわたり使用することで、顔面に酒さのような症状が現れることを指します。

酒さの症状として、丘疹や膿疱、ニキビのようなブツブツ、肌の乾燥などが挙げられます。

ステロイド外用薬を中止した後、増悪し、改善していくとされています。

ステロイド外用薬を使用し続けた人が必ず酒さ様皮膚炎を発症するのではなく、酒さになりやすい体質であることが多いです。

酒さ様皮膚炎の症状

酒さ様皮膚炎になると、ステロイド外用薬を長期間使用し続けた部位に、肌の赤みや乾燥、ニキビのようなブツブツ、丘疹や膿疱、落屑などの症状がみられます。

酒さ様皮膚炎の原因

酒さ様皮膚炎の主な原因は、長期間にわたってステロイド外用薬を塗布し続けることと考えられています。

またステロイド外用薬の中止後に、数週間～数ヵ月にわたってリバウンドが起き、症状の増悪がみられることが特徴です。

酒さと酒さ様皮膚炎の違い

酒さは、頬や鼻などに赤みが生じ、毛細血管拡張やニキビのような丘疹、膿疱などがみられます。

酒さの原因は明確にわかっていませんが、アルコールや香辛料、紫外線やストレスなどが考えられます。

酒さ様皮膚炎も酒さと同様に顔に赤みが生じ、ニキビのような丘疹、膿疱などがみられます。

しかし、酒さ様皮膚炎の原因は、ステロイド外用薬を長期間使用したことによる副作用といわれています。

酒さ様皮膚炎の治療方法

酒さ様皮膚炎の治療は、使用しているステロイド外用薬を中止することが第一です。

ステロイド外用薬の中止後、一過性の増悪が生じ、改善していくとされています。

一般的に、治療はステロイド外用薬を使用した期間の二倍以上の時間がかかるといわれています。

また、酒さ様皮膚炎の治療は、基本的に酒さに準じた治療となります。

ステロイド外用薬の使用を中止した後、リバウンドが起きることがあります。

数週間～数ヵ月にわたって、顔の赤みやむくみが生じる場合があります。

またステロイド外用薬を中止してしばらく時間が経ってからリバウンドが起きることもあります。

いずれも、リバウンドの後は症状が改善していくとされています。またリバウンドにより、ステロイド外用薬を再開する方もいますが、ステロイド外用薬の中止は酒さ様皮膚炎を治療するうえで非常に重要なポイントです。

自己判断でステロイド外用薬を再開せず、必ず医師の指示に従って治療を続けましょう。

内服薬

毛穴の炎症を抑えるビブラマイシンを使用することがあります。

肌の赤いブツブツには、2～3ヵ月ほど内服することで効果が期待できます。

外用薬

抗菌作用や抗炎症作用をもつイベルメクチンクリームを使用することがあります。

メトロニダゾール（ロゼックス）やアゼライン酸を使用することもあります。

その他の施術

ポテンツァ

ポテンツァはマイクロニードルで肌に目には見えないほどの穴を開け、自然治癒力を利用して赤ら顔やニキビ跡、小じわなどさまざまな肌トラブルを改善する治療です。

また、ポテンツァは針先から高周波を照射しながら止血します。

従来のマイクロニードル治療と比較してダウンタイムが短くなっているため、あまり仕事を休めない、周囲に施術していることを知られずに行いたいという方にもおすすめです。

当院では4〜6週間に1回程度、3回以上の施術を推奨しています。

Vビーム

Vビームは酒さや赤ら顔、血管腫などを改善するためのレーザー治療です。

Vビームは595nmというヘモグロビンにもっとも吸収されやすい波長をもち、赤ら顔などの原因とされる異常増殖した毛細血管にダメージを与えて破壊します。

治療の副作用とリスク

酒さ様皮膚炎の治療の経過や効果には、個人差があります。

ビブラマイシン

食欲不振、嘔吐、吐き気、発熱、発疹、じんましんなどを生じることがあります。

メトロニダゾール

下痢、食欲不振、胃部不快感、発疹などを生じることがあります。

イベルメクチンクリーム

肌のかゆみ、発疹、出血、乾燥などを生じることがあります。

アゼライン酸

肌のかゆみ、発疹、乾燥、肌のピリピリ感などを生じることがあります。

ポテンツァ

施術後の注意点として、主に以下のようなことが考えられます。

• 施術した部位に腫れを生じた場合も、少しずつ改善します。
• 当院では可能な限り痛みを軽減させる処置を行いますが、痛みを強く感じることがあります。
• 肌に日焼け後のようなヒリヒリ感を伴うことがありますが、通常1週間前後で軽快します。
• 施術した部位は数日後にかさぶたとなり、自然に剥がれ落ちます。故意に剥がさないようにしてください。
• 肌の赤みは1～2日続くことがありますが、通常1週間前後で改善します。
• まれに炎症後色素沈着を生じることがありますが、医師の指示に従って処置を続けることにより、通常3～6ヵ月程度で改善します。
• 当日に洗顔やシャワー、翌日からメイクが可能です。

Vビーム

施術後の注意点として、主に以下のようなことが考えられます。

• 肌の赤みや痛みは、通常、数時間～3日程度で改善します。肌の痛みがなかなか引かない場合、患部を保冷剤で冷やすと和らぎます。
• 施術後は内出血が続くことがありますが、通常1～2週間で治まります。
• 血液をサラサラにしている薬などを内服している方は、出血しやすい状態となっています。そのため、内出血の症状が強く出る可能性があります。
• 施術翌日から洗顔やメイク、入浴を行ってください。
• まれに水ぶくれや紫斑が出ることがあります。
• 施術後の肌は普段よりも敏感になっています。日焼け止めの塗布や帽子、日傘などを活用して紫外線対策をしてください。

下記に当てはまる方は、施術を受けられない可能性があります。

必ず事前に医師へご相談ください。

• 妊娠中、授乳中の方
• ケロイド体質の方
• 光線過敏症の方
• 重度の皮膚疾患がある方
• 皮膚の悪性腫瘍、糖尿病、自己免疫疾患の既往歴がある方
• 金属糸などを挿入している方
• ヘルペスをもっている方
• 極度の日焼けをしている方

※ポテンツァについて

• ポテンツァは、未承認医療機器です。
• 当院では、Jeisys Medical Inc.より、医師が個人輸入しています。未承認の医療機器や医薬品については、下記ページをご確認ください。
  リスクが潜む個人輸入
• 諸外国においては、次の認証を取得済みです。MFDS(2019.01)
• 同程度の成分または性能を有する国内承認医療機器等はありません。

施術料金

当院の施術料金は、以下の通りです。

内服薬・外用薬

ポテンツァ

Vビーム

酒さ様皮膚炎でお悩みの方は、川崎たにぐち皮膚科へ

酒さ様皮膚炎は原因とされるステロイド外用薬を中止すると、一過性の増悪を生じることがあります。

症状の悪化により、精神的にも辛く、自己判断でステロイド外用薬を再び使用して治療が長引くケースもあります。

必ず主治医の指示の下、治療を進めるようにしましょう。

当院の受診方法はこちらをご確認ください。