ボルニューマーは高周波を使用した医療機器で、肌のたるみやほうれい線、肌質の改善などが見込めます。

 

今回は、ボルニューマーのほうれい線への効果、ほうれい線の原因、ボルニューマーの特徴や治療がおすすめの方、当院の治療の流れなどをご紹介します。

ボルニューマーのほうれい線への効果

ボルニューマーは高周波を使用した医療機器です。表皮へのダメージを抑え、真皮層や脂肪層にアプローチし、皮膚を引き締めます。

モノポーラ高周波はコラーゲン生成を促し、体への負担を抑えながら肌を引き上げる効果があります 1

 

コラーゲンやエラスチンの生成により、長期間かけて弾力のある肌へ導くため、ほうれい線などのしわが目立ちにくくなるでしょう。ボルニューマーは眼窩周囲や額のしわ、下顔面や首の皮膚のたるみに効果が期待できます 1

ほうれい線の原因

ほうれい線とは、小鼻から口角まで左右に伸びている皮膚のしわのことを指しますほうれい線は、加齢によるフェイスラインのたるみや表情筋の作用などにより形成されます 2

 

加齢や紫外線などによって肌の弾力性を保つコラーゲンやエラスチンが減少し、頬のボリュームが少なくなることが原因のひとつです。

また若い頃は笑ったときだけほうれい線のしわが深く見える場合も、加齢や表情筋を何度も同じように動かすことによって跡が残ると、無表情でもほうれい線が目立つようになることがあります 2

 

ボルニューマーの特徴

特徴

ボルニューマーは真皮層のコラーゲンや皮下脂肪が熱収縮を起こすことにより、肌を引き締める効果が期待できます。またコラーゲンの生成を促して肌の弾力性を高めます3)

 

高周波を照射する医療機器には、電極が1つのモノポーラ式、2つのバイポーラ式、3つのマルチポーラ式がありますが、ボルニューマーはモノポーラ式で、真皮層や脂肪層など皮膚深層へ均一な熱を照射できることが特徴です。

おすすめな方

  • 肌のたるみ、頬のたるみが気になる方
  • 肌質を改善したい方
  • 目元のたるみを改善したい方
  • 肌にハリや弾力がほしい方
  • 小じわが気になってきた方

ボルニューマーについて、詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

他の治療との違い

 

項目

ボルニューマー

ハイフ

ジュベルック

治療方法

モノポーラ式高周波照射

高密度超音波照射

注入治療(ポリ乳酸(PDLLA)+非架橋ヒアルロン酸)
(※当院ではポテンツァの施術でジュベルックの薬液を使用)

作用機序

真皮層のコラーゲンや皮下脂肪が熱収縮し、即時に収縮と長期的なコラーゲン生成促進作用→肌の引き締めと弾力性アップ

表皮や周辺組織にダメージを与えず、超音波のエネルギーでたるみ・しわを改善

線維芽細胞を刺激し、微弱な炎症反応によりコラーゲン生成を促進。ヒアルロン酸で水分保持→肌のボリュームアップ

対象・おすすめ

肌のたるみ(ほうれい線、頬、目元)、肌質改善、小じわが気になる方

しわ・フェイスラインの改善(※当院では取り扱いなし)

小じわ、ニキビ跡など、肌のハリの向上を希望する方

特徴

均一な熱照射が可能で、皮膚深層(真皮層・脂肪層)に効果的な引き締め作用が期待できる

皮膚表面へのダメージが少なく、安全にたるみやしわの改善が可能

吸収性が高く、比較的安全性がある。施術は4週間に1回、3ヶ月以上の継続が推奨され、効果が持続しやすい

ハイフ

ハイフは表皮や周辺組織にダメージを与えずに高密度の超音波を照射し、たるみやしわなどを改善する治療法です。しわやフェイスラインの改善などに効果が期待できます 4

※当院でハイフは扱っておりません

ジュベルック

ジュベルックはポリ乳酸(PDLLA)と非架橋ヒアルロン酸を主成分とした注入剤です。

ポリ乳酸は線維芽細胞を刺激し、症状のない炎症反応を引き起こすことによってコラーゲンの合成を促します 5。吸収性があり、体内で適合性があるため、比較的安全性が高いと考えられています 5

またヒアルロン酸のもつ水分保持性により、肌の保湿力を高め、皮膚のボリュームアップを図ります 6

 

当院では、ポテンツァによりジュベルックを注入しています。小じわやニキビ跡、肌の質感などの改善に効果が期待できます。

当院では、4週間に1回の間隔で3ヵ月以上の施術を推奨しています。

 

当院の治療の特徴

ボルニューマーは、一般的な高周波治療器と比較して痛みを抑える工夫があります。

ボルニューマーに搭載された冷却モードによって肌を冷やし、振動により痛みを分散させることで痛みを軽減させて治療しています。

 

治療の流れ

1. 医師の診察

肌の状態を確認し、肌のお悩みに応じた治療法をご提案いたします。

ボルニューマーが適した治療と判断した場合、ボルニューマーの施術内容をご説明いたします。

気になることがある方は、お気軽にご相談ください。

2. クレンジング・洗顔

洗顔やクレンジングで肌の皮脂やメイク汚れを落としていただきます。

3. 施術開始

照射時間の目安は約30分です。施術部位にジェルを塗布します。

4. 施術終了

施術後はジェルをふき取りますが、洗顔できれいに洗い流してください。

 

費用

ボルニューマー

全顔(頬・顎下・目周り・額) 300ショット66,000円(税込)

 

ハイフ

※当院では扱っておりません

 

ジュベルック

ポテンツァ ニキビ跡治療・スキンリジュビネーション治療(使用薬液:ジュベルック)
全顔 1回77,000円(税込)

 

よくある質問

痛みはありますか?

痛みの感じ方に個人差はありますが、一般的な高周波治療と比較して痛みは少ないです。

ボルニューマーは冷却モードを搭載し、振動させることによって痛みを分散する構造になっています。

効果はいつ頃から感じられますか?

施術直後から感じられる方もいれば、時間の経過とともに効果を感じる方もいます。

1~6ヵ月かけて期待した効果を実感する施術です。顔面の場合、3~6ヵ月に1回の間隔で施術することを推奨しています。

ほうれい線を改善したい方は、川崎たにぐち皮膚科へ

ほうれい線は加齢や紫外線の影響や、表情筋の作用などによって生じると考えられています。

ボルニューマーは均一に熱が伝わりやすい設計となっており、ほうれい線などのしわ、たるみなどの引き締めに効果が期待できます。

気になる症状がある方は、当院へお気軽にご相談ください。

 

川崎たにぐち皮膚科院長 :谷口 隆志 監修

 

副作用・リスク

治療を受けられない方

  • 金属糸、金属のプレートを埋め込んでいる方(歯科インプラント等は除く)
  • 妊娠中、または妊娠の可能性のある方、授乳中の方
  • 治療部位にシリコン、プロテーゼが入っている方

以下の方は、医師の診察によっては施術が受けられません。

  • 糖尿病、てんかんの方
  • 過敏症、または肥厚性瘢痕のある方
  • ケロイド体質の方
  • 6か月以内に施術部位に外科的治療をされた方
  • 以下のような疾患など施術部位の皮膚状態によっては、受けられない場合があります。

(自己免疫疾患による皮膚疾患、皮膚がん、感染症、重度の皮膚疾患、単純ヘルペスなど)

治療に伴って起こりうる副作用

  • 火傷
  • 水疱
  • 赤み
  • 腫れ
  • 熱感
  • しびれ
  • 内出血

治療内容の主なリスクや注意事項

  • 赤みや腫れ、熱感、しびれ、内出血、火傷、水疱などの症状が出たときでも、通常は数時間~数日で治まります。
  • 熱感が気になるときには、照射部位に保冷剤などを使用して冷やすようにしてください。
  • 火傷や水疱ができたときでも、数日~1か月かけて少しずつ治まっていきます。
  • 施術当日のシャワーや入浴、メイクは可能です。
  • 施術してから数日間は、ピーリング剤などの使用は避けてください。
  • 施術後の肌は紫外線に反応しやすくなっています。紫外線によるダメージを避けるために、日焼け止め製品や帽子などの紫外線対策をしましょう。
  • 施術当日は、炎症を抑えるために激しい運動やサウナ、過度な飲酒は避けましょう。
  • 冷却と振動機能により痛みを感じにくい施術です。ただし痛みの感じ方には個人差があるため、痛みを感じる場合もあります。

 

<ボルニューマーについて>

  • 未承認医薬品等
    ボルニューマーは医薬品医療機器等法上、未承認医療機器です。
  • 入手経路等
    INFIX社経由にて入手しています。
  • 国内の承認医薬品等の有無
    同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品医療機器等はありません。
  • 諸外国における安全性等に関する情報
    韓国食品医薬品安全省(MFDS)の承認を受けています。

 

参考

(1)モノポーラ高周波チップサイズによる若返り効果に関する分割顔研究
A Split-face Study on Rejuvenation Efficacy According to Monopolar Radiofrequency Tip Size
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38444428/

(2)ほうれい線はなぜ現れるのか?解剖学的視点と糸を使った介入の役割を探る
Why Do Nasolabial Folds Appear? Exploring the Anatomical Perspectives and the Role of Thread-Based Interventions
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38611629/

(3)Evaluating the Efficacy of Continuous Water-Cooling 115-Watt 6.78-MHz Monopolar RF Therapy for Fine Wrinkle Reduction
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38410623/

(4)High-Intensity Focused Ultrasound for the Treatment of Wrinkles and Skin Laxity in Seven Different Facial Areas
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26719637/

(5)涙溝の若返りのためのポリ-D、L-乳酸注入後の結節反応のエネルギーベースのデバイス管理
Energy-Based Device Management of Nodular Reaction Following Poly-D, L-Lactic Acid Injection for Tear Trough Rejuvenation
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39283001/

(6)「見た目の老化」への化粧品領域の取り組み
https://www.jstage.jst.go.jp/article/koshohin/47/1/47_470105/_pdf/-char/ja