「ほくろが目立って気になる」、「ほくろをレーザー除去したいけれど不安がある」などのお悩みはありませんか。
ほくろ除去は治療方法によって対応できる症状が違います。
ここでは当院で対応している「レーザー治療」、「ラジオ波メス」、「くりぬき法」、「メスによる切除縫縮」についての特徴について紹介します。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
2007年に東京大学を卒業後、東京大学医学部附属病院を中心に総合病院やクリニックで一般皮膚科、小児皮膚科、皮膚外科手術、アレルギー、美容皮膚科領域の診療を行ってきました。その経験・知識を活かし、幅広い医療機器を備えて、様々な皮膚のトラブルの助けになれるよう取り組んで参ります。
ほくろ除去の方法とは?
ほくろ除去治療には、主に「レーザー治療」、「ラジオ波メス」、「くりぬき法」、「メスによる切除縫縮」があります。
ここではそれぞれの特徴について紹介します。
レーザー治療
患部にレーザーを照射して、ほくろの原因になっている黒色メラニン色素のみを焼灼する治療方法です。当院では平らな場所にある黒いほくろに対応しています。
波長755nmのレーザー(Qスイッチアレキサンドライトレーザー)を患部に照射することで、皮膚の表面にはダメージを与えずに、黒色メラニン色素のみを除去します。ただしこの治療は、基本的には複数回の施術が必要です。
当院では米国サイノシュアー社製の「アコレードJ」という機種を使用しています。
ラジオ波メス
高周波のラジオ波を照射できるメスで、ほくろの組織を削り取る方法です。当院では3~4mm未満のほくろに対応しています。
ほくろの組織を切りながら同時に止血作用もあるため、周辺組織へのダメージを少なくしながらほくろを除去します。
くりぬき法
文房具のパンチに似たトレパンという医療器具でほくろをくりぬく方法です。当院では1~6mmのほくろに対応しています。
患部をくりぬいた後は、症状によって軟膏処置や縫合をします。施術時に縫合をした場合には、1週間後に抜糸が必要です。
メスによる切除縫縮
医療用のメスを使い、ほくろの周囲の皮膚を葉っぱの形に切り取って縫合する治療です。当院では、体にできたほくろや大きなほくろの除去に対応しています。基本的には縫合が必要なため、抜糸のための来院が必要です。
炭酸ガスレーザー治療とラジオ波メスの違い
ほくろの治療には炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)を使用するクリニックもありますが、当院ではほくろを削る施術として、主にラジオ波メスを使用しています。
両施術ともほくろを削り取る施術です。
ここでは炭酸ガスレーザーとラジオ波メスの違いについて紹介します。
施術内容の違い
炭酸ガスレーザーは、波長10,600nmの炭酸ガスを照射する施術です。ほくろの細胞にある水分とレーザーが反応することで熱エネルギーが発生して、ほくろを蒸散させて除去します。
ラジオ波メスは、患部に高周波メスをあてて、医師の手技のもと少しずつほくろの細胞を削り取っていく施術です。
肌ダメージの違い
炭酸ガスレーザーは、照射するエネルギーを細かく調整できるため、患部の状態に合わせた施術が可能です。また血液中のヘモグロビンやメラニン色素などには反応しないため、周辺組織への肌ダメージが少なくなります。
ラジオ波メスは、細胞ごとの水分子にのみ反応するため、周辺組織へのダメージが少ない施術です。またラジオ波メスの熱エネルギーによって、患部を切除しながら止血します。
ダウンタイムの違い
ダウンタイムに個人差はありますが、目安として炭酸ガスレーザーのダウンタイムは10~14日、ラジオ波メスのダウンタイムは7~10日です。
当院のラジオ波メスの特徴について
ここでは当院でラジオ波メスを使用する場合の特徴について紹介します。
盛り上がったほくろ、顔にできたほくろに
ラジオ波メスは、盛り上がりのあるほくろに向いた治療です。また細かな操作が可能なため、顔にできたほくろにも対応できます。
当院のラジオ波メス治療では、主に小さなほくろ(3~4mm未満)に対応しています。
※大きなほくろ(4mm以上)にラジオ波メスを使用してしまうと、傷跡が残りやすくなるため、当院では推奨していません。
1回の施術でほくろを除去
ラジオ波メスによる治療では、局所麻酔薬をした後にほくろの原因となっている組織を削り取ります。この施術は、基本的に1回の治療でほくろを除去可能です。
①注射で局所麻酔を行った後、ラジオ波メスで病変を削り取ります。
②術後はマイクロポアテープを貼っていただき、軟膏処置を行うことで2週間程度で傷が塞がります。
日帰り手術に対応
体への負担が少ない施術のため、当院では日帰り手術で治療が受けられます。
ただし傷が塞がる2週間後には、経過を確認するために再診が必要です。
ラジオ波メスについて、詳しくはこちらをご覧ください。
ラジオ波メスの術後について
ラジオ波メスでほくろを除去した後は、いくつかの注意点があります。
ここでは術後に気になる傷跡の経過やダウンタイム、注意点を紹介します。
傷跡
ほくろを除去した後の患部には浅い傷口ができ、7~10日を目安に少しずつ塞がっていきます。
塞がったばかりの頃は皮膚が桃色になっていますが、これは傷口を修復するための正常な反応です。その後は3~6か月の時間をかけて、もとの色へと少しずつ戻っていきます。
ダウンタイムについて
ダウンタイム期間は7~10日です。術後は抗菌薬の塗り薬と保護テープを患部に使用しましょう。
施術当日からメイクや洗顔は可能ですが、必ず保護テープの上からにしてください。
また傷口が修復する過程で、肌が桃色に変化します。桃色の肌状態は紫外線の影響を受けやすいため、日焼けをしたときのように肌が茶色になることもあります。これを防ぐために、患部には必ず日焼け止めを塗るようにしてください。
もし肌が茶色になってしまったときは、日焼けをしたときと同じように時間をかけて少しずつ薄くなっていきます。
ラジオ波メスについて詳しく知りたい方は、こちらもご覧ください。
注意点
施術後は、傷口が塞がるまでは抗菌薬の塗り薬と保護テープの使用を継続してください。
施術から2週間後には、患部の状態を確認するために再診が必要です。
料金
保険診療
3割負担の場合は、以下の料金が目安です。
初診料 | 約900円 |
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再診料 | 約200円 |
処方料 | 約200円 |
できものの拡大鏡検査 | 約200円 |
くりぬき法、メスによる切除縫縮 | 約10,000円〜20,000円 |
自由診療
以下の施術は、公的医療保険が適用されない自由診療(自費)です。
初診料 | 1,100円(税込) |
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再診料 | 330円(税込) |
「Qスイッチレーザー(アコレードJ)」
5mmまで | 5,500円(税込) |
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※患部の大きさによって料金が異なります。
※5mm以上は5mmごとに5,500円(税込)の追加料金が必要です。
※治療が複数になる場合は、大きさの合算で料金計算します。
「ラジオ波メス」
3mmまで | 10,780円(税込) |
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6mmまで | 16,280円(税込) |
10mmまで | 21,780円(税込) |
※患部の大きさによって料金が異なります。
※10mm以上の場合は、5mmごとに11,000円の追加料金が必要です。
※治療が複数になる場合は、大きさの合算で料金計算します。
川崎の皮膚科なら「川崎たにぐち皮膚科」
当院では主に「レーザー治療」、「ラジオ波メス」、「くりぬき法」でほくろの治療をしています。
とくにラジオ波メスは顔にできた小さなほくろや盛り上がりのあるほくろに向いた施術です。
当院では日帰り手術にも対応しているため、気になるほくろがある方は、お気軽にご相談ください。
注意事項・副作用等
禁忌
「Qスイッチレーザー(アコレードJ)」
- 妊娠中、授乳中の方
- ケロイド体質の方
- 治療部位に金の糸が入っている方
- リウマチの既往歴がある方
- 光感受性の強い方
- 出血性疾患がある方
「ラジオ波メス」
- 妊娠中、授乳中の方
- ケロイド体質の方
- 治療部位に金の糸が入っている方
- リウマチの既往歴がある方
- 光感受性の強い方
- 出血性疾患がある方
「くりぬき法」
- 妊娠中や授乳中の方
「メスによる切除縫縮」
- 妊娠中や授乳中の方
副作用
「Qスイッチレーザー」
痛み、赤み、色素沈着、水ぶくれ、傷など
「ラジオ波メス」
赤み、かゆみ、腫れ、熱傷、熱感、色素沈着、瘢痕形成など
「くりぬき法」
出血、感染、再発、局所麻酔薬のアレルギー反応など
「メスによる切除縫縮」
出血、感染、再発、局所麻酔薬のアレルギー反応など
注意事項
「Qスイッチレーザー(アコレードJ)」
- 施術中は、輪ゴムで弾かれたような痛みがあります。
- 痛みの感じ方に個人差はありますが、施術当日に痛みが続く方もいます。そのようなときには、保冷剤などで照射部位を冷やすと痛みが和らぎます。
- 施術後は肌に赤みが出るかもしれません。その後はかさぶたになって自然に剥がれ落ちます。かさぶたは無理に剥がさないでください。
- まれに内出血を起こすこともあります。通常は3~4週間で治まります。
- 施術当日から入浴や洗顔は可能です。メイクは施術部位を除いて、当日から可能です。
- 施術後は炎症後色素沈着が起こるかもしれません。通常は3~6か月かけて少しずつ治まります。
- 施術後は肌が敏感になっているため、紫外線対策と保湿を丁寧にしてください。
- 外科的切除と比べて、再発のリスクがあります。
「ラジオ波メス」
- 保護テープの上からであれば、施術当日からメイクや洗顔が可能です。
- 傷口が完全に塞がるまでは、塗り薬の塗布と保護テープの使用を続けてください。
- 施術してから2週間後には、再診で患部の状態を確認します。
- 施術から2週間以上過ぎた頃には、患部が桃色へと変化します。これは傷が修復する過程における正常な反応です。
- 桃色の肌状態は日焼けしやすいため、患部には小まめに日焼け止めを塗りましょう。
- 肌が桃色になってからは3~6か月の時間をかけて、もとの色へと戻っていきます。
- 外科的切除に比べて再発のリスクがあります。
「くりぬき法、メスによる切除縫縮」
- 患部を避ければ、抜糸前でも洗顔やメイクをしていただけます。また抜糸後の状態に問題がなければ、いつも通りのメイクや洗顔が可能です。
- 施術時に縫合した場合、1週間後には抜糸のために再診が必要です。
- 施術後の皮膚には、肌の赤みや硬さが出ることもあります。
- 施術後の肌は3~6か月の時間をかけて、もとの色へと戻っていきます。