酒さによる顔の赤みがなかなか引かず「薬やスキンケアを続けても改善しない」「レーザーなら治るのでは?」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
赤みや毛細血管拡張が目立つ場合は、Vビームなどが選択肢の1つです。
ただし、すべての酒さにレーザー治療が適しているわけではなく、炎症が強い場合は薬による治療を検討することもあります。
ここでは、酒さのタイプや赤みの原因を踏まえ、レーザーが向くケースやVビームの効果・回数・費用などを皮膚科医が解説します。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
2007年に東京大学を卒業後、東京大学医学部附属病院を中心に総合病院やクリニックで一般皮膚科、小児皮膚科、皮膚外科手術、アレルギー、美容皮膚科領域の診療を行ってきました。その経験・知識を活かし、幅広い医療機器を備えて、様々な皮膚のトラブルの助けになれるよう取り組んで参ります。
酒さにレーザー治療は効果がある?

酒さのうち、持続する赤みや毛細血管拡張が目立つタイプでは、Vビームなどのレーザー・光治療を検討することがあります。日本皮膚科学会のガイドラインでも、紅斑毛細血管拡張型酒さに対して、595nmのパルス色素レーザー(PDL)などが治療選択肢の1つとして推奨されています[1]。
一方、赤いブツブツや膿疱などが目立つ丘疹膿疱型(きゅうしんのうほうがた)では、一様に推奨できるレーザー治療はなく、外用薬や内服薬を検討します[1]。
そのため、赤みの原因や症状を確認した上で治療法を選ぶことが大切です。
酒さとは?赤ら顔との違い

酒さは、顔の赤みや毛細血管拡張、ほてりなどがみられる慢性炎症性疾患です。「赤ら顔」は顔が赤く見える状態を表す一般的な呼び方で、酒さはその原因の1つです。
酒さは、主な症状によって次のように分けられます。
- 紅斑毛細血管拡張型:持続する赤みや毛細血管拡張が目立つ
- 丘疹膿疱型:赤いブツブツや膿をもつ発疹がみられる
- 瘤腫型・鼻瘤:鼻などの皮膚が厚くなり、盛り上がる
- 眼型:目の充血や乾燥感、まぶたの炎症などがみられる
- 複数の症状がみられることもあり、症状によって適した治療法は異なる
どのタイプかによって、レーザーが治療の中心となるかどうかは異なります。
【症状別】酒さのレーザー治療が向いている人・向いていない人

酒さのレーザー治療は、症状によって向き・不向きがあります。
- レーザー治療を検討しやすいケース:持続する赤みや毛細血管拡張が目立つ場合
- まず炎症の治療を検討するケース:赤いブツブツや膿疱などの炎症性皮疹が目立つ場合
見た目が赤いというだけで、Vビームが適しているとは限りません。
症状や赤みの原因を確認した上で、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。
酒さのレーザー治療「Vビーム」とは?

Vビームは、595nmの波長を用いるパルス色素レーザー(PDL)です。
595nmのレーザー光は血液中のヘモグロビンに選択的に吸収され、光エネルギーが熱に変わることで血管に作用します。
毛細血管拡張や持続する赤みの改善をめざす治療です。
酒さのVビーム治療は何回で効果を感じる?

Vビームで何回治療すると効果を感じるかは、症状や部位によって異なります。1回の施術で効果を実感する人は多いですが、治療の完了には複数回の施術が目安です。
当院では、赤ら顔の治療は5回程度を目安としています。
ただし、毛細血管拡張がある場合、頬では1〜数回程度となる一方、鼻は頬より治療回数がかかることがあります。必要な治療回数は、診察時に確認しましょう。
酒さはレーザーだけで治療する?薬との使い分け

酒さは、レーザーだけで治療するとは限りません。赤いブツブツや膿疱などの炎症性皮疹には、イベルメクチン外用薬や症状に応じた内服薬を検討します[1]。
一方、持続する赤みや毛細血管拡張には、Vビームを検討することがあります。症状に応じて、薬物治療とレーザー治療を使い分けることが大切です。
酒さのレーザー治療の副作用・ダウンタイム

Vビームの照射時や照射後には、次のような症状がみられることがあります。
- 皮膚の赤み
- むくみ・腫れ
- 紫斑・内出血
- 色素沈着
- 照射時の痛み
赤みや痛みは数時間〜3日程度、内出血は1〜2週間程度続くことがあります。また、治療後は日焼け止めを使用するなど、十分な紫外線対策を心がけましょう。
Vビームの副作用やダウンタイムについて詳しく知りたい方は「Vビームの効果・経過(ダウンタイム)・副作用について解説」もあわせてご覧ください。
酒さのレーザー治療は悪化することがある?

Vビームの照射後は、一時的に赤みや腫れが強くみえることがあります。
ただし、これは施術後の反応であり、必ずしも酒さそのものが悪化したとは限りません。
皮膚の炎症が強い時期などはレーザー治療が適さないこともあるため、治療前に肌の状態を確認することが大切です。
酒さのレーザー治療は保険適用になる?

酒さの赤みに対するVビーム治療は、原則として自由診療です。一方、診察で「毛細血管拡張症」と診断され、適用条件を満たす場合は、Vビーム治療を保険診療で受けられます。
ただし、保険適用の可否は診断や症状によって異なります。当院での自費診療の料金は、全顔32,780円、両頬(鼻含む)21,780円、鼻10,780円(税込)です。
詳しく知りたい方は「料金 | 【川崎の皮膚科】川崎たにぐち皮膚科」ページもあわせてご覧ください。
川崎たにぐち皮膚科の酒さ・赤ら顔治療

川崎たにぐち皮膚科では、まず診察で赤みの原因や肌の状態を確認し、症状に合わせて治療法を選択しています。
赤いブツブツなどの炎症性皮疹には外用薬・内服薬、血管の拡張による赤みにはVビームなどを検討します。
炎症の治療からレーザー治療まで、1つのクリニックで相談できることが当院の特徴です。Vビーム治療について詳しく知りたい方は「Vビーム(赤あざ、赤ら顔の治療)」もあわせてご覧ください。
酒さの症例
酒さによる肌の赤み
Before

After

施術内容 | Vビーム全顔、イベルメクチンクリームの外用処方 3回目よりポテンツァSチップにて全顔施術を3回 |
費用 | Vビーム全顔1回 32,780円、ポテンツァSチップ全顔66,000円x3回 |
ダウンタイム・リスク | Vビーム:1週間程度、皮膚の赤み、むくみ、腫れ、内出血 ポテンツァ:数日間、内出血、腫れ、むくみ、皮膚の赤み |
酒さのレーザー治療に関するよくある質問

ここでは、酒さのレーザー治療に関してよく寄せられる質問に回答します。
Q. Vビーム治療は痛いですか?
照射時には、輪ゴムではじかれたような痛みを感じることがあります。Vビームには冷却機能があり、患部を冷やしながら照射するため、痛みの負担をやわらげます。
ただし、痛みの感じ方は、施術部位や肌の状態などによって異なります。
Q. 酒さのVビーム治療はどのくらいの間隔で受けますか?
酒さの赤みに対する自費診療のVビームは、1か月に1回程度が治療間隔の目安です。
ただし、治療回数や間隔は肌の状態や症状によって異なるため、診察時に確認しましょう。
酒さ・赤ら顔のレーザー治療を検討している方は川崎たにぐち皮膚科へ

酒さは、赤みや毛細血管拡張、赤いブツブツなど、症状によって適した治療法が異なります。
レーザー治療を希望する場合も、まず赤みの原因や肌の状態を確認することが大切です。
赤みが続いてお悩みの方は、川崎たにぐち皮膚科へご相談ください。
【参考文献】
[1] 日本皮膚科学会:尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023
https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/guideline/zasou2023_230820.pdf
【参考資料】
PMDA:皮膚良性血管病変治療用レーザー装置 Vbeam II
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/kikiDetail/ResultDataSetPDF/230238_22800BZX00358000_A_01_03
シネロン・キャンデラ:Vbeam II(Vビーム II – 皮膚良性血管病変治療用レーザー装置)
https://www.candelakk.jp/products/vbeam-ii/

