生まれつきのあざには、赤あざ・青あざ・茶あざ・黒あざなどの種類があり、自然に薄くなるものもあれば、成長しても残るものもあります。
治療法はあざの種類によって異なり、赤あざの一部にはVビーム、青あざの一部にはQスイッチレーザーなどが選択肢になります。
生まれつきのあざが気になる場合は自己判断せず、皮膚科などで診断を受けることが大切です。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
2007年に東京大学を卒業後、東京大学医学部附属病院を中心に総合病院やクリニックで一般皮膚科、小児皮膚科、皮膚外科手術、アレルギー、美容皮膚科領域の診療を行ってきました。その経験・知識を活かし、幅広い医療機器を備えて、様々な皮膚のトラブルの助けになれるよう取り組んで参ります。
生まれつきのあざとは?なぜできる?

生まれつきのあざは、皮膚の一部が周囲と違う色に見えるもので、出生時からあるものや生後まもなく現れるものがあります。
原因は種類によって異なり、青・茶・黒のあざにはメラニン色素やその細胞、赤あざには血管の異常などが関係しています。[1]
生まれつきのあざにはどんな種類がある?色別に解説

生まれつきのあざには、赤・青・茶・黒などの種類があり、見た目の色によって分類されます。
赤いあざ
単純性血管腫(毛細血管奇形)は、生まれたときからある平らな赤いあざです。
乳児血管腫(いちご状血管腫)は生後まもなく現れ、盛り上がることがあります。
青いあざ
蒙古斑はお尻や背中に多く、異所性蒙古斑は腕や脚などにみられます。
太田母斑は、顔の片側や目の周囲などに現れる青紫色のあざです。
茶色いあざ
扁平母斑やカフェオレ斑が代表的で、薄茶色から褐色の平らなあざです。
カフェオレ斑は境界がはっきりしていることが特徴です。
黒いあざ
色素性母斑と呼ばれ、黒色や濃い褐色に見えます。
平らなものや盛り上がったものがあり、毛が生えていることもあります。
生まれつきのあざは消える?消えない?

生まれつきのあざが自然に消えるかは、種類によって異なります。蒙古斑は成長とともに薄くなり、乳児血管腫も小さくなることがあります。
一方、太田母斑や単純性血管腫、扁平母斑、色素性母斑などは自然には消えにくいあざです。体の成長に伴ってあざが大きく見えることもあります。[1]
生まれつきのあざは放置しても大丈夫?皮膚科を受診する目安

生まれつきのあざには、自然に薄くなり経過観察でよいものもあります。
ただし、種類や状態によっては治療が必要なため、一概に放置してよいとはいえません。
次のような場合は、皮膚科に相談しましょう。
- 短期間で急に大きくなる
- 盛り上がりや出血、ただれがある
- 顔や目の周囲など目立つ場所にある
- あざの種類がわからない
- 自然に消えるか判断できない
- 治療するか迷っている
とくに、目の周囲のあざや急速に大きくなるあざは、早めの受診が大切です。[1][2]
生まれつきのあざは何科を受診する?

生まれつきのあざは、皮膚科や形成外科で相談できます。
あざの種類や状態によって治療法が異なるため、まずは皮膚科で診断を受けましょう。
必要に応じて、専門的な治療に対応する医療機関を紹介することもあります。
生まれつきのあざにはどんな治療法がある?

生まれつきのあざには、種類や状態に応じて次の治療法があります。
- レーザー治療:赤あざの一部にはVビーム、青あざの一部にはQスイッチレーザーを使用する
- 内服・外用治療:治療が必要な乳児血管腫にはプロプラノロール内服が第一選択となります。
- 手術:色素性母斑などを切除する
自然に薄くなるあざなどは、状態を確認しながら経過をみます。[1][2]
青いあざにはQスイッチレーザーによる治療が選択肢になる

青いあざのうち、太田母斑や異所性蒙古斑などには、Qスイッチレーザーによる治療が選択肢になります。
Qスイッチレーザーは、皮膚のメラニン色素に反応するレーザーを照射し、色素を破壊することであざを薄くする治療です。[1]
川崎たにぐち皮膚科では、厚生労働省の承認を受けたQスイッチアレキサンドライトレーザー「アコレードJ」を使用しています。太田母斑や異所性蒙古斑などは、保険診療の対象です。[3]
当院では、3か月に1回の間隔でレーザー治療を行っています。複数回照射することで徐々に薄くなることが期待できますが、必要な回数や効果には個人差があります。
赤いあざにはVビームによる治療が選択肢になる

赤いあざのうち、単純性血管腫(毛細血管奇形)、乳児血管腫(いちご状血管腫)などには、Vビームによるレーザー治療が選択肢になります。
Vビームは血液中のヘモグロビンに反応するレーザーを照射し、血管に熱を加えて赤みの改善をめざす治療です。
当院では、赤あざのVビーム治療は5回以上を目安としています。ただし、あざの種類や状態によって治療回数や効果は異なります。[2]
生まれつきのあざの治療は保険適用になる?

生まれつきのあざは、種類や治療法によって保険適用になる場合があります。
たとえば、単純性血管腫・乳児血管腫へのVビーム治療や、太田母斑・異所性蒙古斑などへの一部のレーザー治療は保険診療の対象です。
当院では、保険診療によるVビーム治療を3か月に1回の間隔で行っています。必要な治療回数はあざの状態によって異なるため、医師に確認しましょう。[3]
Vビームの保険適用については「Vビームの保険適用となる症状とは?治療回数の目安や費用を解説」もあわせてご覧ください。
生まれつきのあざの治療は何歳からできる?

生まれつきのあざは、種類や状態によって治療を始める時期が異なり、乳児期から治療できるものもあります。
たとえば、単純性血管腫では1歳未満からのレーザー治療も選択肢の1つです。
一方、経過観察が適するあざもあり、大人になってから治療できる場合もあります。治療が必要かどうかも含め、赤ちゃんのうちから皮膚科で相談するとよいでしょう。[2]
川崎たにぐち皮膚科のあざ治療

Qスイッチレーザー
川崎たにぐち皮膚科では、太田母斑や異所性蒙古斑などの青あざに対し、Qスイッチレーザーによる治療を行っています。医師が診察であざの種類や状態を確認し、治療の適応を判断します。
使用する機器は、保険承認を受けた「アコレードJ(Qスイッチアレキサンドライトレーザー)」です。照射時には輪ゴムではじかれるような痛みが生じることがあり、症状によっては麻酔クリームを使用する場合もあります。
照射後は赤みや炎症後色素沈着などが生じる可能性があるため、紫外線対策が大切です。保険診療での治療を希望する場合は、まず診察を受け、その後に治療日時を予約する流れになっています。
当院のQスイッチレーザー治療について詳しく知りたい方は「Qスイッチレーザー(シミ、アザの治療)」をご覧ください。
Vビーム
川崎たにぐち皮膚科では、まず診察で赤あざの種類や状態を確認し、Vビームによる治療が適しているか判断します。
治療には厚生労働省が承認した医療機器「VビームII」を使用し、症状に合わせてレーザーの出力を調整しています。
また、ご希望に応じて麻酔クリームの使用にも対応しています。照射時間は5〜10分程度が目安で、麻酔を使用しない場合は冷やしながら照射します。
JR川崎駅西口から徒歩約3分の通いやすい立地にあります。当院のVビーム治療について詳しく知りたい方は「Vビーム(赤あざ、赤ら顔の治療)」をご覧ください。
生まれつきのあざに関するよくある質問

ここでは、生まれつきのあざについてよくある質問に回答します。
Q. 子どものVビーム治療は痛いですか?
Vビームでは、輪ゴムではじかれるような痛みを感じることがあります。
ただし、痛みの程度には個人差があります。
Q. 生まれつきのあざは遺伝しますか?
生まれつきのあざが、必ずしも親から子へ遺伝するわけではありません。
ただし、カフェオレ斑が多数みられる場合など、遺伝性疾患が関係していることがあります。
気になる場合は皮膚科で相談しましょう。[1]
Q. 青いあざのQスイッチレーザー治療は何回必要ですか?
太田母斑や異所性蒙古斑などは、複数回の照射が必要になる場合があります。
当院では保険診療の場合、3か月に1回の間隔で照射しています。ただし、必要な回数はあざの種類や状態によって異なります。
Q. Qスイッチレーザーの治療後にかさぶたはできますか?
太田母斑や異所性蒙古斑では、照射後にかさぶたができず、見た目の変化がすぐにはわからないこともあります。また、赤みや色素沈着などが生じる場合があります。
治療後は医師の指示に従ってケアし、紫外線対策を行いましょう。
生まれつきのあざが気になる方は、川崎たにぐち皮膚科へ

生まれつきのあざは、見た目だけでは種類や治療の必要性を判断しにくいことがあります。
川崎たにぐち皮膚科ではあざの種類や状態を診察し、赤あざに対するVビームや、青あざに対するQスイッチレーザー治療の適応を判断しています。
お子さんのあざが気になる方は、お気軽にご相談ください。
【参考文献】
[1] 日本皮膚科学会:皮膚科Q&A「アザとホクロ」
https://qa.dermatol.or.jp/qa21/index.html
[2] 血管腫・脈管奇形・血管奇形・リンパ管奇形・リンパ管腫症診療ガイドライン2022
https://issvaa.jp/wp/wp-content/uploads/2025/11/728416d2e897fce6610172946792b3cd.pdf
[3] 厚生労働省:医科診療報酬点数表に関する事項(令和8年度)
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001757385.pdf

