イソトレチノイン治療に興味はあるけれど「乾燥はいつまで続くの?」「途中でつらくなったらどうしよう」と不安に感じていませんか。
乾燥はよくみられる副作用ですが、出やすい時期や対策、受診の目安を知っておくことで、落ち着いて治療に向き合いやすくなります。本記事では、イソトレチノイン治療による乾燥の経過や理由、部位別の症状、対策をわかりやすく解説します。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
2007年に東京大学を卒業後、東京大学医学部附属病院を中心に総合病院やクリニックで一般皮膚科、小児皮膚科、皮膚外科手術、アレルギー、美容皮膚科領域の診療を行ってきました。その経験・知識を活かし、幅広い医療機器を備えて、様々な皮膚のトラブルの助けになれるよう取り組んで参ります。
イソトレチノインの乾燥はいつまで続く?

イソトレチノインによる乾燥は、治療中によくみられる副作用の1つです。
服用中に起きやすいものの、ずっと続くわけではなく、多くは治療終了後に少しずつ落ち着きます。
ただし、改善時期には個人差があり、服用開始後の早い時期から出ることもあります。長引く場合や悪化する場合は、早めに医師へ相談してください。
なお、研究によれば、治療終了後もしばらく皮脂分泌の低下が続く可能性が報告されています。[1]
なぜイソトレチノインで乾燥が起こる?

イソトレチノインは皮脂腺そのものを縮小させ、皮脂の分泌を抑える作用があります。皮脂は肌のうるおいを守る役割もあるため、減少すると乾燥しやすくなります。
乾燥が出やすいのは、顔だけではありません。唇、目、鼻などの粘膜にもみられることがあります。[1]
なお、イソトレチノイン治療をやめた後に、皮脂はどうなるのかについては「イソトレチノインを辞めた後に皮脂が増える?再発しないための対策と注意点」をご覧ください。
イソトレチノインで乾燥しやすい部位別の症状

イソトレチノインの乾燥は、唇や目、鼻などにもみられる場合があります。症状の出方や強さには個人差がありますが、起こりやすいのは次のような変化です。
- 唇:ひび割れ、皮むけ
- 顔:つっぱり感、カサつき、皮むけ
- 目:乾燥感、コンタクトの違和感
- 鼻:乾燥、ヒリつき、鼻血
ある研究では、唇や肌の乾燥は、高頻度にみられる副作用として報告されています。[1]
そのため、症状が軽い段階から保湿や刺激を避けるケアを意識しましょう。気になる変化があれば、無理に我慢せず早めに医師へ相談してください。
イソトレチノイン治療中の乾燥対策

イソトレチノイン治療中のスキンケアは「攻める」より「守る」が基本です。スクラブや刺激の強い化粧品の使用は避けてください。
洗顔は基本的に1日2回までとし、泡でやさしく洗います。保湿剤は、ヒアルロン酸やセラミドなどを含む低刺激なものを選ぶとよいでしょう。
そのほかに気をつけたいのは、次のような点です。
- 唇:ワセリンやリップクリームでこまめに保護する
- 目や鼻:目がしみる・痛む、コンタクトの装着がつらい、鼻血を繰り返す場合などは我慢しすぎず、早めに医師へ相談する
- 紫外線対策:肌への刺激になるため、日焼け止めや帽子、日傘などを活用する
また、熱いお湯での洗顔や長風呂、摩擦(タオルでゴシゴシ拭く・マスクのこすれなど)も悪化要因になりやすいため、できるだけ避けましょう。
様子見でいい?受診した方がいい?イソトレチノイン治療による乾燥の見分け方

唇や肌の軽い乾燥、つっぱり感、軽い皮むけなどは、イソトレチノイン治療中によくみられる症状です。まず、保湿などのセルフケアを行いながら、様子を見ましょう。
一方で、早めに医師へ相談したほうがいいのは、次のような症状です。
- ひび割れや出血、強い痛み
- 目の乾燥でコンタクトが使えない
- 鼻血を繰り返している
乾燥は、薬の量に比例して強まる可能性もあります。そのため、つらいときは自己判断で中止せず、医師の診察のもと症状に応じてスキンケアや治療内容を見直すことが大切です。[1][2]
イソトレチノイン治療中の注意点

イソトレチノインの最も深刻な副作用は、催奇形性です。
胎児に重大な影響を及ぼすおそれがあるため、妊娠中は使用できず、授乳中も避ける必要があります。
また、ビタミンAを含むサプリはイソトレチノインと作用が重なり、ビタミンAに関連した副作用が強く出るおそれがあります。
抗菌薬の一部、とくにテトラサイクリン系薬剤との併用については、頭蓋内圧上昇のリスクが指摘されています。そのため、服用中の薬やサプリは事前に医師へ伝えてください[1]
なお、イソトレチノインは日本では未承認薬でもあることから、個人輸入ではなく医師の管理のもとで使用することが重要です。
イソトレチノイン治療の注意点や副作用について詳しく知りたい方は「イソトレチノインの副作用とは?症状や注意点について解説」をご覧ください。
川崎たにぐち皮膚科のイソトレチノイン治療の特徴

川崎たにぐち皮膚科では、皮膚科専門医が効果とリスクを踏まえ、一人ひとりに適した治療を提案しています。治療開始前には十分な説明とカウンセリングを行い、納得した上で治療を始められます。
イソトレチノイン治療については、体重や症状、副作用の程度に応じて用量を調整し、定期的な診察と血液検査で安全性を確認しています。
また、当院では一般皮膚科診療を主体としているため、副作用が気になる場合も相談しやすい体制を整えていることも特徴です。
イソトレチノイン治療の料金
イソトレチノイン治療は、公的保険が適用されない自由診療(自費治療)です。
イソトレチノイン 20mg 30カプセル | 16,280円(税込) |
イソトレチノインに関するよくある質問

Q:イソトレチノインはずっと乾燥しますか?
乾燥は治療中に出やすい副作用ですが、ずっと続くわけではありません。個人差はありますが、多くは治療終了後に少しずつ落ち着きます。つらい場合は自己判断で中止せず、医師に相談しましょう。
Q:イソトレチノインは何か月くらい飲む必要がありますか?
治療期間には個人差がありますが、一般的には6か月程度の服用が目安です。症状によっては継続期間が変わることもあるため、詳しくは医師に確認しましょう。
詳しくは「イソトレチノインは何カ月飲む?飲み方や注意点について」を参考にご覧ください。
イソトレチノインをお考えの方は川崎たにぐち皮膚科へご相談ください

イソトレチノイン治療中の乾燥は、服用中に出やすい副作用の1つです。ずっと続くわけではなく、多くは治療終了後に徐々に落ち着いていきます。
ただし、改善時期には個人差があるため、乾燥がつらい場合や症状が強い場合は自己判断で中止せず、医師に相談することが大切です。
イソトレチノイン治療をお考えの方は、川崎たにぐち皮膚科へお気軽にご相談ください。
【参考文献】
[1] Paichitrojjana, A. (2023). Oral Isotretinoin and Its Uses in Dermatology: A Review. Drug Design, Development and Therapy, 17, 2573–2591.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37649956/
[2] Rajput, I., & Anjankar, V. P. (2024). Side Effects of Treating Acne Vulgaris With Isotretinoin. Cureus, 16(3), e55946.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38601403/
<イソトレチノインについて>
・未承認医薬品等
イソトレチノインは、医薬品医療機器等法上において国内で承認されていません。
・入手経路等
Cipla社から個人輸入しています。
個人輸入された医薬品等の使用リスクに関する情報はこちらのページをご確認ください。
イソトレチノインの個人輸入についての厚生労働省の注意喚起はこちらのページをご確認ください。
・国内の承認機器の有無
国内で同程度の効能・効果で承認されている国内承認医薬品薬剤はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
米国のFDA(食品医薬品局)など諸外国で承認されています。
胎児の催奇形性、鬱、精神病などの精神疾患の副作用も報告されています。
・医薬品副作用被害救済制度について
万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

